2018/8/8
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重い荷物を持って…肝臓が下垂する |
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30代男性、朝起きてから右股関節が歩くと力が抜ける様な感じがして、足を引きずってしまう症状がある。 問診で話を聞いてみると… 数日前に、油が入っている18ℓの一斗缶を階段を使って2階から1階へ運んだとのことでした。 簡単に股関節だけをテストをすると、外旋の機能障害がありました。 オステオパシーでは、痛みのある部分だけを診てそこだけを施術することは殆どありません。 身体全体のグローバルテストをしてみると… 股関節の問題が、上方からつながっている関係性だと解ってきました。 お腹を触診してみると、右の腹圧が高くなっていて、右の下肋部が硬くなっており肝臓に問題を見つけました。 さらにスペシフィックテストをして… オステオパシー的に診断をすると、肝臓が下垂しておりました。 それは肝臓を固定している器官である間膜が損傷を来たして、肝臓が下垂している状態です。 肝臓の下垂がどうして起こるのか? 肝臓は、重さが1㎏以上ある臓器です。 無理に重たい物を持った際などに、肝臓が重りのアンカーとなってしまい、まわりの胸郭とのズレが生じて固定されてしまった結果起こってしまいます。 肝臓の下垂が原因で、右股関節への影響が出る。 オステオパシーでは、筋膜システムのつながりを診ていきます。 ①肝臓とへそとのつながり→肝円索。 ②へそと膀胱とのつながり→正中臍索。 ③膀胱と股関節とのつながり→閉鎖膜。 このつながりの結果、股関節の動きを制限してしまいます。 肝臓の下垂は、重たい物を無理な姿勢で持った際によく起こります。 その他、臨床においては… ゴルフのスイングを思いっきり手主導で振った際に。 健康器具を使って、無理に上半身を捻った際に起こったケースもありました。 対策としては… 重い物を持つ際は荷物と身体とをあまり離さない様に持つこと。 そして、息を止めて力んで持たないことがあげられます。 肝臓の機能障害があると… 朝スッキリと起きられない。 右側の背中で肩甲骨の下あたりが硬く、痛む。 右の首や肩が張ってくる。 食欲低下。(特に脂っこいものを欲しくない) この様な症状があって、上で挙げた原因があり、問題のある場所が対処療法でなかなか治らない場合は、オステオパシー施術をお薦めしております。 |
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